第3夜 川村記念美術館 「REFLECTION―映り込む世界」 (展示)

美術館はエンターテインメントか?
人によって意見が分かれるところと思いますが、私にとってはエンターテインメントです。以上。

さてこの川村記念美術館ですが、京成佐倉駅から無料送迎バスに揺られる事25分というなかなか面倒な場所にあります(JR佐倉駅からなら15分です)。
郊外型といいますか場所が場所だけあって敷地は十分にあり、ちょっと大きめの自然公園に美術館や売店、レストランなどが入っているような感じで、散策するにももってこいの場所です。恐らく家族連れなどがここで一日を過ごせるように作られているのでしょう。私は無理ですが。

川村記念美術館の最大の特徴はその建物自体にあります。
もともと所蔵してある美術品を展示するために作られたというだけあって一階の常設展示部分はレイアウトがきちんと考えられていて、逆に二階の企画展示部分はある程度フレキシブルにフロアの形を変えることができるようです。
私が特に気に入っているのは順路のつくりで、一本の道からそれぞれの展示に枝分かれするような形になったいるため、一度見た作品はとばすこともできますし、「気が向いたらふらっと立ち寄ってみる」という感覚で作品を見ていくことができます。

で、企画展示。
「映り込む世界」というテーマは、私が美術品に触れる時に意識する「その作品を通して自分を見る」というスタンスにぴったりくるもので、なかなか面白い展示でした。もうちょっと量があってもいいかなとも思いましたが、まあ腹八分目ということで。
お気に入りは宮下達男の《地の天》。
美術館の中に真っ暗な部屋があるのにビックリです。

真っ暗な部屋の中、恐る恐る進むと地面に星空が広がっているのです。
よく見るとそれは星ではなく……。

なんかまた行きたくなってきました。


文責:柚木千夜

次の夜に進む?

前の夜に戻る?

川を遡る?