以前エキセントリック・オペラを取り上げましたが、こちらはその片割れ、書上奈朋子の初のソロ・アルバム。
イイです。
すごく、イイ。
エキセントリック・オペラとしての、またアレンジャーとしての書上奈朋子のイメージを打ち砕くアルバムだと思います。
全曲自前でヴォーカルってのはまあ驚きましたが、それ以上に驚いたのはその曲調。1曲聴いただけで「エキセントリック・オペラとは違う」ということを肌で実感しました。
書上奈朋子の持つバロックに対するイメージ、本人のコメントにもある“アンコンシャス・ビューティ”がアルバムの至るところから感じられます。
エイフェックスツインやビョークを「もの足りない」と語るだけはあり、まさしくやり過ぎた音作りは妖艶ながら戦慄を覚えました。
というか怖くて夜聞けないんですけど。
残念ながらエキセントリック・オペラは活動休止とのことですが、それ以上の期待を持たせてくれるアルバムだったと思います。
今後も要注目。
文責:柚木千夜